2ゴールを決めたC大阪U-18MF末谷誓梧

 前半とは打って変わり後半序盤は膠着状態が続いたが62分、履正社にアクシデント。好プレーを続けていたGK湯地がパスを出した際にふくらはぎを負傷し倒れる。しかし、プレーは続行しタイミング悪くC大阪U-18の決定機。スルーパスにMF末谷誓梧が抜け出したところで湯地も立ち上がって対応したものの間に合わずに失点。湯地はそのまま負傷交代となった。

 その後は両チームが追加点を狙い攻め合う。そして試合も終盤を迎えた89分、DFの裏へのボールを湯地に代わって入った21番GK植野麟兵が飛び出してクリアするも、これが当たり損ねて内側に転がると、「GKが出てきた時に(ボールが)来そうな感じがあった」と反応した末谷がダイレクトでゴールに蹴り込んだ。

 遂に同点に追い付いたC大阪U-18はアディショナルタイムにもFKからチャンスを作ったものの決め切れず。2-2の同点で試合は終了した。

 あと一歩で勝利を逃してしまった履正社。しかし、逆を返せば押されながらもC大阪U-18をあと一歩のところまで追いつめたとも言える。選手たちは「毎試合が全国大会」(平野直樹監督)というプレミアリーグという最高峰の舞台で着実に経験を積んでいる。

 一方、4連勝を逃したC大阪U-18だが、チャンスの数で履正社を上回った。「相手どうこうではなく、毎日自分たちの技術を磨く」(島岡健太監督)というスタイルを選手たちが表現している。そして4戦連発とはならなかったものの、FW木下のゴールに向かう迫力はこの試合でも相手の脅威となっていた。

 引き分けという結果だったが、まったくタイプの違うチーム同士の勝負は見応十分の戦いだった。

 (文・写真=会田健司)

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