中央トーナメント2回戦 興國 vs 清風
逆に清風からすると序盤の流れの良い時間帯でゴールを割れなかったことが最後まで響いた。数々の決定機をファインセーブで阻止した2年生の守護神12番GK谷口侑は「最初はみんなの雰囲気もあがっていて、いけると思ったんですけど、そこで1点決められてガタっと落ちてしまった」と失点を悔やんだ。
清風は5分に右CKから11番FW中村亮斗がヘディングシュートを叩きつけたが、GKのファインセーブに阻止され先制出来ず。24番MF平井半兵太も切れ味鋭いドリブルで突破したがゴールを割ることが出来なかった。
お互いに声を掛け合いポジショニングを修正し、ペースを自分たちのものにしていった興國は11分、ボックス内左で18番FW上野草汰がボールを収めると、相手DFに囲まれながらも反転して浮き球を送る。これにゴール前ニアサイドで24番MF早坂優空が頭で合わせてゴールに流し込んだ。
先制をした事でその後は興國がボールを支配。常藤、西川、宇田の3枚がビルドアップで持ち上がり、常藤がドリブルで持ち運べば、西川はロングキックで相手の裏を突き、宇田はサイドに散らしながらバランスを取った。
特に後半は相手を圧倒し、上野や15番MF平古智也、早坂に決定機と呼べる追加点のチャンスが訪れたが決め切れず。しかし相手に反撃を許すことなく1-0で勝ち切った。
「今年は1-0でも勝ち切れるチーム。例年だと追加点が取れない事にどこか焦れてイライラしてポコってやられて追い付かれてしまう事があったんですけど、今年は常藤、西川、宇田がしっかりしているのでそこをなんとか止められるのが大きい」と内野監督が言うように、後ろが安定している事で、追加点が取れなくても慌てずに勝ち切れるのが今年の興國だ。
興國の次戦の相手は同じプリンス勢で前回大会王者の阪南大高だ。初のインターハイ全国大会出場まであと2勝。いよいよ興國に最初の山場がやってくる。
(文・写真=会田健司)
▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選
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