そして履正社は全試合が接戦で苦しい試合が続いた中でも初優勝を掴み取った。
しかし内容的には「ゴールのためにパスがあるのに、パスのためのパスをしてしまっていた」と平野直樹監督が大会中に話したように、プレミアでの試合とは違い、ボールを回すことはできても、アグレッシブにゴールへ向かうという履正社の良さが消されてしまう事も多かった。
その中でも「自分たちがプレミアでやっているのもあって、個人の特徴も研究される中で難しさはありましたが、それでもそれを跳ね除けて、内容よりも勝つという強さは出せたのかなと思います」(古田)と、プレミア勢という看板を背負いながら激戦区大阪を勝ち抜いた事は大きな前進だ。
今大会では中盤の柱であるMF森川颯太を怪我で欠きながら、FWにコンバートされた河野が結果を残し、1年生の木村も存在感を示すなど次々と新戦力が台頭。これからインターハイのメンバー入りを目指し、チーム内での競争が始まる。
下剋上の関大北陽と強さを増す履正社。大阪代表としてこの2チームが全国制覇を目指し徳島の地で暴れまわる。
(文・写真=会田健司)
▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選