桐蔭学園のMF阿部大輝はヒールリフトなど巧みなドリブルで打開を図った(写真=多田哲平)

 スコアが動いたのは21分。左サイドで相手をかわした矢端がクロスを上げると、これに本間がヘディングで合わせてネットを揺らす。関東一がエースの約3か月ぶりのゴールで先制に成功した。

 関東一の1点リードで迎えた後半も、激しい主導権争いが続く。カウンターはなかなかシュートまでには至らなかった関東一だが、守備陣が集中力を切らさない。

 矢端と川口が献身的に走り回り、後方からの縦パスやサイドからのクロスは、DF4倉持耀(3年)、DF16鹿子島尚人(2年)、DF18池田歩柊(3年)がことごとくはね返し、桐蔭学園の攻撃をシャットアウト。

 79分の相手右サイドハーフMF9菅沼仁徳(3年)のクロスは倉持が防ぎ、84分のFW34福岡蓮太郎(1年)のヘディングも枠外に誘った。

 そしてアディショナルタイムの90+4分には絶体絶命のピンチをGK中村がビッグセーブで止めて、見事に虎の子の1点を守り切ってみせた。

 小野監督は「桐蔭は2トップで、サイドハーフの8番(阿部)が強烈なのは分かっていました。中央に人を集められて、サイドのスペースで8番にドリブルされるのは嫌だったので、ボールを取れなくてもいいから、彼のボールタッチを増やしたかった。縦パスや中盤でのサイドチェンジにも対応しつつ、中央エリアから消して、上手く抑えられた」と振り返る。

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