日大豊山も奮闘。駒澤大高に自由を許さなかった(写真=多田哲平)

 ただし3点のリードを奪った駒澤大高にとって余裕の勝利だったかと言われれば、そうではない。日大豊山にもチャンスがなかったわけではなく、むしろ奮闘が光った。

 前半途中から流れを引き寄せた日大豊山は、27分、29分には鋭いカウンターからFW9野尻朝陽(3年)の飛び出し、31分には右サイドを駆け上がったDF5白石健(3年)のパスからFW20高橋剛(3年)のシュートでゴールを狙う。さらに32分には野尻のシュートがポストに直撃するなど立て続けに駒沢大高ゴールを脅かしていった。

 後半にも26分にDF7槙山裕仁(3年)からのスルーパスに抜け出した野尻がGKと1対1を迎えた他、27分にはCKからDF2鈴木啓太(3年)が合わせ、アディショナルタイムにも立て続けにシュートを放っていった。

 守っては槙山とDF4竹内健悟(3年)のCBコンビを中心とした最終ラインが粘り強くゴール前に張り付き、後半は駒澤大高の攻撃をはね返し続けた。

 それでも早い時間に決定力の高さを見せつけた駒澤大高は、絶え間ないチェイシングやGK12堀尊成(2年)のスーパーセーブなどでピンチを防ぎ、最後まで日大豊山に反撃ののろしをあげさせず。3点のリードを守り切り、ベスト4に進出した。

 勝利した駒澤大高は、4月23日の準決勝で国士舘と対戦する。

(文・写真=多田哲平)

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