守備陣も奮闘し、藤枝明誠の攻撃陣を封じた(写真=多田哲平)
後半は、ショートパスを活かして本来のリズムを取り戻した藤枝明誠に押され気味になったが、それでも磐田東のブロックが崩れることはなかった。
相手の左サイドの香川、トップ下のMF10瀬之口史紋(3年)、右サイドのFW9林賢人(2年)らが流動的にポジションを変えて迫ってきても、それに食らいつき、ゴール前のFW13遠野翔一(2年)へのパスコースを遮断し続けた。
さらに、ボールを奪えば、全員が瞬く間に前線に押し上がって畳みかけるような速攻を繰り出し、藤枝明誠ゴールを襲う。
すると71分、左サイドを駆け上がったMF8瀧井空(2年)からのクロスにFW11徳増倭(2年)がダイレクトで合わせてネットを揺らす。磐田東は一気呵成のカウンターから追加点を奪い、リードを2点に広げた。
そして、終盤に最後の気力を振り絞って攻勢に出る藤枝明誠の攻撃をシャットアウト。見事な完封勝利を収め、”激戦区”静岡を制した。
磐田東を率いる山田智章監督は「守備が本当にここ数試合安定してきて、1試合1試合、彼らの成長ぶりは目を見張るものがあった。今日も緊張せずにボールを大事にしつつ、非常に安定していたと思います」と振り返る。
一方で初の決勝進出となった藤枝明誠も、誇れる戦いぶりを披露した。前半はなかなか攻撃の糸口が見つけられなかったものの、後半はリズムを取り戻し、スピーディな攻撃を展開。香川と林の突破力を活かしたサイドアタックには見応えがあった。
(文・写真=多田哲平)
▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)静岡予選
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)静岡予選