帝京大可児も終盤まで反撃弾を狙ったが、旭川実の堅守を崩せず(写真=多田哲平)

 とはいえ帝京大可児も黙っていたわけではない。後半から途中出場のFW11目黒湧将(3年)とFW9長谷部希星(3年)の2トップ、MF18遠藤翼(3年)に代わって入った左サイドのMF6松本翔暉(3年)、右サイドのMF14棚橋奎斗(2年)の小気味良いパスワークで反撃弾を狙っていった。とりわけ棚橋と松本お両サイドは積極的な仕掛けが光った。

 それでも終盤まで帝京大可児の反撃を凌ぎ切る粘り強さが旭川実にはあった。

 GK1石川佳吾(3年)の決死のセービングだけでなく、キャプテンDF7酒井柚稀(3年)、DF18長谷川羽空(3年)のCBコンビを中心とした守備陣がゴール前に堅固なブロックを築き、帝京大可児の攻撃をはね返していった。時にはMF8板垣侃寿(3年)と樫山の2ボランチもゴール前へと下がり、クリアに徹した。

 まさにチーム一丸で虎の子の1点を守り切った旭川実が、見事に初戦を突破。2回戦で日章学園(宮崎)と対戦する。

(文・写真=多田哲平)

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