埼玉栄 vs 東京成徳大深谷(写真=河野正)

 後半は5人の選手を入れ替えて攻守にテコ入れ。7本のシュートを放ったが得点できず、相手の猛攻に押されてやや劣勢に立たされたが、1失点に抑えて逃げ切った。

 攻めるしかない埼玉栄は後半開始20秒に速攻から安倍がシュートしたが、GK木村航大(3年)の好守に遭い、9分にも安倍がMF樋口有斗(3年)の左クロスに合わせたものの、わずかにバーを通過。それでも17分に安倍から沖中につないで1点を返し、その後も何度か得点機を迎えたが、ゴールを割れなかった。

 東京成徳大深谷の為谷洋介監督は「相手の安倍くんと沖中くんは十分に警戒していたが、思った以上にやっかいだった。我慢する時間が続く試合でした」とスコアだけでは分からない厳しい一戦をこう振り返った。

 決勝ミドルを決めた鈴木は、関東高校大会予選後から調子を上げ左SBに定着。いろんな種類のキックを使い分ける左利きは、「こぼれ球を狙う意識を強く持っているので、あのシュートも狙っていました。入った時は気持ち良かった」と喜び、「筋トレで体力が付きロングスローの距離も伸びたんです」と3点目のきっかけになった遠投についても笑顔で説明。

 次戦は昨年の同予選2回戦で屈した正智深谷が相手だ。指揮官は「関東予選同様、一つずつ勝っていきたい」と謙虚に意気込みを示した。

(文・写真=河野正)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選
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