東京もロングボールで組み立て、度々ゴールに迫った(写真=多田哲平)

 3分のCKをGK1藤井新(3年)のファインセーブで凌いだ日大鶴ヶ丘は、8分にビッグチャンスを迎える。相手ディフェンスラインの背後へ抜け出たFW13内本達三郎(3年)がペナルティエリア内で相手DFに倒され、PKを獲得。これをMF7高橋勇気が冷静に決め込み、先制に成功した。

 その後も東京に攻め込まれながら、守備陣が奮闘。日大鶴ヶ丘を率いる谷幸一朗監督が試合後に「チャレンジ&カバーは徹底してきました。この相手のレベルだと、カットインからシュートされるのが見えていたので、そこに対してファーストディフェンダーとセカンドディフェンダーが出る準備はしていました」と語ったように、巧みな連動で相手の進入をことごとく封じた。

 すると我慢強く守っていた守備陣に応えるように、今度は攻撃陣が躍動する。27分、左サイドを駆け抜けたMF9前田拓海(2年)が、前に出てきた相手GKの頭上を超えるロングシュートを決める。日大鶴ヶ丘がリードを広げた。

 さらに試合終了間際の40分には、右サイドのMF15鈴木宏海(2年)からのクロスに高橋が合わせて3点目。日大鶴ヶ丘は、格上を相手に完ぺきに近い試合運びで3-0の快勝を収めた。

 見事に初戦を突破した日大鶴ヶ丘は、ブロック決勝で2次トーナメント進出をかけて日大豊山と戦う。

 一方で敗れた東京は、日大鶴ヶ丘の集中の途切れない守備ブロックを前に自分たちのリズムを作るのに苦労した。それでもMF佐藤晴日、FW11井本瑛道(3年)、MF6城山賢斗(3年)、MF内田の4枚が流動的に動くスピーディな攻撃には迫力があり、何度もゴールに迫った。

(文・写真=多田哲平)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選
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