狭山ヶ丘の攻撃をはねのける(写真＝河野正)
為谷洋介監督は「先制点とセットプレーがカギを握ると思っていた」と振り返ったが、その2つがセットになっての思惑通りの得点を喜び、「1点取れれば勝てる自信がありました」と付け加えた。尊大な考えと勘違いされそうだが、守備を担当する3人の経験値に加え、浦和駒場スタジアムの深い芝を関東高校大会予選準決勝で体験済み、という裏付けがあるからだ。「相手は初めての駒場ですからね」と為谷監督が言えば、狭山ヶ丘の西澤正仁監督は「うちは天然芝に慣れていなかった」と答えている。
東京成徳大深谷は追加点こそ奪えなかったが、後半に入ると決定的なシュートを何本も放つ迫力のある攻撃を展開。特にビッグチャンスだったのが、30分のMF加藤聖人（3年）のヘディングシュート、35分のFW平井心瑛（2年）の一撃は当てるだけで良かったが、力み過ぎてバーを越えた。加藤は38分にもGK滝駿太（3年）と1対1になる絶好機を迎えたが、滝の好守に阻止された。
昌平と対戦したインターハイ予選準々決勝で、後半ロスタイムまで善戦した狭山ヶ丘は、今大会も3回戦で前回準優勝の浦和南に2-1で競り勝ち、初のベスト8まで駆け上がった粘り強いチームだ。しかしこの日は深い芝と相手の鋭い出足に遭ってパスをつなげず、右サイドMF安重真人（3年）と左サイドMF梅原翔和（2年）が外から仕掛ける速いアタックに持ち込めなかった。
後半7分に安重、34分にFW田島楓也（3年）が鋭い一撃をお見舞いしたが、いずれもGK木村に跳ね返されて無得点に終わった。
▽第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第101回全国高校サッカー選手権埼玉予選
