日大藤沢 vs 西原(写真=田中紘夢)

 しかし、後半も森重が牙を剥く。43分、アッパのクロスを今度は直接頭で押し込み、この日2点目。日大藤沢は引き続き両サイドバックを起点とし、何度もゴール前に迫る。また、守備でもセンターバックの宮﨑達也を軸にリスク管理を徹底。宮崎は左足の正確なフィードでチャンスも演じ、マルチな活躍を演じた。

 圧倒的にゲームを支配しながらも、3点目が遠い日大藤沢。54分にはセンターバックの楠本爽に代えてFW有竹翔吾を投入し、森重をセンターバックに下げる。しかし、直後に森重は足をつって交代し、FWとセンターバックの“二刀流”はわずかな時間しか見られなかった。

 一方の西原は1点を返すべく、カウンターからチャンスを伺う。72分には中盤でボールを奪うと、古謝秀咲がGKの頭上を狙ってロングシュートを放つも、これはGK岡本が落ち着いてキャッチ。さらに80+2分、相手のビルドアップを奪って絶好のチャンス。最後は嘉納士恩がゴール前で詰めたが、わずかに左へ外れた。

 結果は日大藤沢が2-0と完封勝ち。2得点の森重が「自分の高さという武器を生かせた」と言えば、GK岡本は「チーム全員が力を合わせて無失点に抑えられた」と話し、攻守ともに充実感がうかがえた。

(文・写真=田中紘夢)

▽第101回全国高校サッカー選手権
第101回全国高校サッカー選手権