松本国際 vs 米子北(写真=田中紘夢)

 ここから徐々に落ち着きを取り戻した松本国際は、高城とMF矢越俊哉のキープ力を生かしながら前進。71分には矢越の縦パスを高城が収めると、右サイドの岸がボールを受けてペナルティエリア内に迫る。最後はゴール前の混戦を押し込み、チーム2本目のシュートで同点に追いついた。

 しかし、試合巧者の米子北が怯むことはなかった。直後の73分、前がかりになった松本国際に対し、中盤でセカンドボールを奪って速攻。仲田堅信のラストパスから、フリーで抜け出した中井が冷静に沈めた。「難しい時間帯に追いつかれたが、自分が決めてやろうという気持ちでシュートを打った」と中井。終盤に大仕事を遂げ、78分に交代でピッチを後にした。

 後半こそ苦戦を強いられた米子北だが、終始ゲームを支配して2-1と勝利。セカンドボールをことごとく回収し、相手に自由を与えなかった。中村真吾監督は「最後まで走り切れたのが良かった」と選手たちを労った。

(文・写真=田中紘夢)

▽第101回全国高校サッカー選手権
第101回全国高校サッカー選手権