トップチームを優先するためU-18での活動が制限される西野だが、北海道プリンスリーグで暫定4位と苦しい戦いの続く同世代の仲間のことは常に頭にある。昨年の今大会で準優勝した当時のチームの急速な成長を再現することが今回の目標だ。この日は、札幌のシュート7本に対し、横浜FMのシュートはわずか2本。得点こそできなかったが、前半は1本のシュートも打たせなかった。「引き分けでもいい(ノックアウトステージ進出決定)という難しい試合でしたが、今日は全員が集中してプレーできていましたし、ピンチらしいピンチはほぼなかった。僕も含めて、得点するチャンスも多くありました。トーナメントに向けて、やればできるという、良い試合ができたと思います」と、まずは仲間が自信を付け、ともに次のステップにたどりついたことを喜んだ。
ノックアウトステージ初戦の相手は横浜FCユースに決まった。昨年のチームに並ぶためには3勝、越えるには4勝が必要だ。「自分がいる時に、歴史的なところ(決勝)まで登りつめたことは誇りですし、先輩たちには感謝しかない。もちろん(昨年果たせなかった)優勝を目指しますが、チームとして1試合でも多くプレーすることが重要」と西野。登りつめた先に何があるかを肌で知る男が、同じ赤黒のユニフォームを着た同期、そして後輩たちを、高みに誘う。
▽第46回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会
第46回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会