献身的なプレーでゴールも決めた神村学園FW西丸道人(写真=会田健司)

 直後に1点差に詰め寄られた神村学園だったが、55分に西丸がPKを決め2点差に引き離すと、終盤の静岡学園の猛攻を1失点で凌ぎ4-3で逃げ切った。

 同じリーグを戦う強豪に勝利した神村学園だったが手放しでは喜べない。「このチームは走れない」と有村圭一郎監督は結果よりも内容を問題視した。

 2022シーズンはMF大迫塁とFW福田師王を擁しプレミア昇格を勝ち取り、選手権で4強入り。その代が抜けたことで、トップチームで試合に出ていた選手と新チームから出番を掴んだ選手との差を指揮官は「走れない」と表現。「誰かに頼ろうとしてしまっている。自力を付けないと」と改善していく点が多いとコメント。

 それでも、スーパーだった名和田のカットインシュートや西丸の献身的なプレーなど、このチームの攻撃陣も破壊力は抜群。サガン鳥栖U-18とのプレミア開幕戦も一ヶ月を切り、強みと課題が明確になったのは収穫だ。

 一方、4失点を喫し敗れた静岡学園。守備面では課題が多かったものの、終盤に見せた猛攻は迫力満点だった。エースとしても期待され、先制ゴールを決めたFW神田や、途中から出場しキレキレのプレーで流れを変えたMF6田嶋旦陽は印象的だった。

 (文・写真=会田健司)

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