東京成徳大深谷のMF福島雪翔(左)は確かなテクニックを披露(写真=古部亮)
さらに埼玉平成はその後も成徳深谷のセットプレーなど力強い攻撃をはね返しながら、小気味良いパスワークを展開。MF8佐藤快琉(2年)の突破力やMF10大久保夢牙(3年)のテクニックは上質なアクセントとなり、中盤後方ではMF25三木響介(3年)がバランスを取った。
後半に入っても、捉えどころを定めさせず試合を巧みに進めていく。そして、清水とDF5落合楓(2年)のCBコンビを中心に守り成徳深谷に最後までこれといった大きなチャンスを作らせないまま完封勝利。4戦無失点で決勝に駒を進め、初の関東大会出場を決めた。
体調不良の浦田尚希監督に代わって指揮をとった三島伸也コーチは「ロングボールの対応など、武蔵越生戦とリンクさせながらハーフタイムに選手同士で話し合っていた。それを見ていけるんじゃないかと。後半は緊張していたなかでも自分たちができることを選択してやってくれた」と選手たちを称えた。
一方で成徳深谷は自慢の力強さを発揮できなかった。それでもMF10福島雪翔(2年)のテクニックやMF7加藤颯(3年)の組み立てなど個々の技術が光った。
成徳深谷の為谷洋介監督は「立ち上がりがすべてでした。こちらの持っていき方が悪く、過剰に力が入りすぎてしまった相手に見事にいなされて、良さを出せませんでしたね」と悔やみ、「リーグ戦、インターハイがあるので、またもう1回見直してやっていきたい」と切り替えた。
(文=多田哲平、写真=古部亮)
▽令和5年度関東高校サッカー大会埼玉予選
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