圧倒的なスピードで攻守に躍動した明秀日立DF8長谷川幸蔵(写真=会田健司)
すると64分、明秀日立はCKの流れからDF3飯田朝陽(3年)が頭で押し込み遂に均衡を破る。ゴールを決めた飯田はスタンドで大きな声援を送ってくれていた仲間の元へ一直線。もみくちゃにされながら喜びを分かち合った。
これで試合の主導権を握った明秀日立はその後も立て続けにゴールに迫ると、70分にはMF7吉田裕哉(3年)が自ら得たPKをど真ん中に蹴り込み追加点。そのまま2-0で勝ち切った明秀日立が青森山田との3回戦に駒を進めた。
一方、シュート数1本と明秀日立に完敗を喫した関大一。「相手のパワーにやられました。上には上がいるなと思いました」(緒方卓也監督)「自分たちの日頃からやってきた事が出来ずに悔しい。全国の力を知れたのでレベルアップしないといけない」(主将のFW9今西佑)「自分たちの良さである足元の技術や繋ぎが、まだまだ全国のレベルには及ばない事を痛感しました」(MF6西田詩)と口々に全国の壁の高さを口にした。
それでも宮崎日大との1回戦では2点のビハインドから粘り強く追いつき、全国での一勝を掴み取った関大一イレブン。2試合で大会を去ることになったが、この舞台で新たな基準を得たことで、「もっと個人でも打開できるようにならないといけない」と今西が語ったように選手権に向けてやるべきことが定まったことも事実。
「どことやっても強いので、全国で1勝できたのは財産。選手権に向けてまずは大阪を勝ち抜けるように、そして全国で2勝3勝と出来るように今後はやっていきたい」と選手たちの頑張りを称え、指揮官も前を向いた。
(文・写真=会田健司)
▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
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