川口北イレブン(写真=河野正)

 陣形はともに4-2-3-1。序盤は両外から速いアタックを仕掛けた東農大三が、敵陣に押し込む回数で上回り、川口北の守備陣を揺さぶった。前半9分、主将で司令塔のMF細田凌成がMF川口翔大(ともに3年)の左クロスから、惜しいヘディングシュートを放った。14分には1トップの田中智也(3年)の強烈な右足シュート、25分にもMF織茂陸空(2年)が守備ラインの背後に抜け出て決定的な一撃を放ったものの、GK守本航太(3年)のビッグセーブに阻まれた。

 川口北の先発の陣容は3年生と1年生が各3人で、2年生が5人。下級生主体のチームだが、技術と組織力は高く、丹念にボールをつないでビルディングアップし、主将の増田一貴と丸田開聖の3年生MFがサイドから有効に攻めた。

 前半24分、MF磯結斗(2年)のスルーパスに反応した1トップの家元一平(1年)がGK小暮悠祐(2年)と1対1になったが、小暮の好守に遭って先制機を逃した。しかし32分に磯のシュートを小暮が弾くと、そのこぼれ球がDFに当たったオウンゴールとなり、幸運な先取点をもぎ取った。

 1点リードされた東農大三は、後半が始まると敵の陣営に勢いよく攻め込み、形勢を逆転させようとする意気込みを示した。1分、織茂が右からシュート。混戦となったボールを細田が蹴り込んで同点にすると、14分にも細田がドリブルで持ち込んでから右足を振り抜いたが、わずかに左へ外れた。

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▽第102回全国高校サッカー選手権埼玉予選
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