聖望学園 vs 川越東(写真=河野正)

 両チームとも無得点で迎えた後半5分、聖望学園はMF吉岡洸晟(2年)がペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得。しかし名手の左SB渡邉潤(3年)が右ポストに当てて失敗した。

 聖望学園は17分に市原を投入して勝負に出た。その2分後、FWペイトン有玖主(2年)が右サイドをスピード豊かに突破。市原が低い弾道のクロスを左足ダイレクトでゴール右隅に沈め、決勝点を挙げた。さらに28分には市原が後方に落としたボールをボランチ橋本翔希(3年)が決めて駄目を押した。

 川越東は後半、相手の厳しい守備に遭って2本のシュートしか打たせてもらえず、高校総体予選に続くベスト8はならなかった。

 聖望学園の山本昌輝監督は1得点1アシストの市原について、「今年は自分でゴールを取る回数が少なかっただけに、あれで雰囲気が良くなり(悪い)空気を変えてくれた」と褒めた。“お前が勝負を決めて来い”と言って送り出したそうだ。左ひざを痛めているヒーローは「0-0だったのでゴールだけを考えて入った。流れも悪かったので決められて良かった」と喜んだ。

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▽第102回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第102回全国高校サッカー選手権埼玉予選