だが、大きな勝敗の分かれ目となる次の1点を決めたのは長崎総科大附。66分にPKを獲得し、これを尾島栞蓮が決めると、71分にも甲斐智也が追加点。これで完全に創成館の勢いを止めた長崎総科大附が試合終了間際にもPKを決めて5-1で試合を終了。
ポストに当たった跳ね返りが金城の前に来て押し込んで奪った2点目や、1点差に迫られた中でのPK獲得など、勝負所で確実に仕事をする、チャンスを逃さなかった長崎総科大附の安定感が目立った。
「僕は微力な身ですから(笑)。小嶺(忠敏)先生だったらどうするかなと考えながらやっている」と亡き恩師の名を挙げ謙遜する定方敏和監督だが、夏以降に急激にチームをレベルアップさせてきた手腕は評価されるべきだろう。「また次の試合に向けて、一戦一戦準備をしていくだけです」と語るその表情に奢りや油断は見られない。2年ぶり9度目の選手権出場へ向け視界は良好である。
(文・写真=藤原裕久)
▽第102回全国高校サッカー選手権長崎予選
第102回全国高校サッカー選手権長崎予選