PK戦で勝利し、エディオンスタジアムに凱歌を轟かせた昌平

残された時間はアディショナルタイムの4分

 2回戦では2連覇中の東福岡をMF針谷岳晃のアディショナルタイム弾で破り、注目度が一気に上がった昌平。29日の3回戦・前橋商戦も前日同様の戦いぶりが期待されたが、相手の堅守を前に苦戦を強いられることとなった。

 序盤から昌平は針谷と左サイドハーフのMF松本泰志を軸にリズミカルなボール回しを展開。しかし、「前半は相手に回させられている感じだった」とFW本間椋が振り返ったように、ゴール前に中々勝負のパスを入れられない。流れを変えるべく、最終ラインから相手の背後にロングフィードを入れたが相手DFに封じられてしまう。すると、29分。前橋商のMF大塚優斗が一瞬の隙を突き、ディフェンスラインの裏に走り込んだFW星野周哉にラストパスを送る。これを難なく受けた星野はGK緑川光希も交わして、無人のゴールにボールを蹴り込んだ。

 追いかける展開となった昌平は後半開始からボランチの主将・MF新垣理生を下げ、MF星野蒼馬を右サイドハーフに投入。その位置に入っていた技巧派MF山下勇希をボランチに下げ、ゲームメイクを担っていた針谷の負担を減らすことを目論んだ。これで勢いを取り戻した昌平はゴール前でチャンスを作り出すようになり、後半のほとんどを相手陣内でプレー。しかし、ネットを揺らすまでには至らず、時計の針だけが経過していくこととなった。

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