PK戦の末に名古屋が勝利
立ち上がりの7分、先に試合を動かしたのは日章学園だ。右MF15南創太(2年)からのクロスを、左MF10皆川春輝(3年)がゴール前に走り込み、頭で合わせた。
追いかける側に回った名古屋だが、腰が引けることなく、むしろ初陣の重圧から解放されたかのように左サイドを起点に反撃開始。その中心が左MF10原康介(3年)だ。巧みなテクニックを駆使し、日章学園ゴールを襲う。
23分に名古屋が試合を振り出しに戻す。左SB13月岡陸斗(3年)からのロングスローに飛び込んだCB4足立遼馬(3年)が、値千金の同点ヘッドを決めた。1-1のままスコアは動かず、勝負の行方はPK戦に委ねられた。先にける名古屋は4人目までノーミス。一方、日章学園は2人目と4人目が失敗し、万事休す。優勢に試合を進めながらも80分のなかで仕留めきれず、最終的に涙を飲む結果となった。
「PKはもちろん技術が重要ですが、いかに自分の間合いにもっていくか。相手GKとの駆け引きをポイントにたくさん練習してきました。それが成果として表れたと思います」(山田監督)
初戦突破の名古屋は、スタンドを埋めた応援団とともに、その歓喜を分かち合った。
(文・写真=小室功)
▽第102回全国高校サッカー選手権
第102回全国高校サッカー選手権