1点を追って迎えた後半、浦和東は立ち上がりから前線が勢い付く。
 後半3分、FW10番木下が惜しい抜け出しを見せるも、決定的にはならない。
 続いて後半12分、FW10番木下が繋いだのを交代で入ったMF7番吉村光貴がシュートを放つもGK小山がセーブ。

 しかし、チャンスを掴めないまま迎えた後半22分、逆に聖望学園に攻め込まれてしまう。中盤でボールを持った8番櫛田が一閃、正確なシュートが左下隅に決まった。
 2対0と勢い付く聖望学園、後半25分、10番佐藤が9番原島に繋ぎ、原島がこの日2点目のゴールを決める。3対0と差を広げる。

 追うしか無くなった浦和南、なんとか1点を返したい。
 そんな思いの浦和南についに待望のゴールが生まれる。
 中盤でボールを手にした25番高窪健人が放ったシュートがゴールネットを揺らした。

 一気に追いつきたい浦和南、後半41分には24番江原が左サイドから決定的なクロスを上げるも、中で合わせることができない。
 後半44分、25番高窪がシュートを放つも聖望DF4番原口が懸命なブロック。
 更にアディショナルタイムにも25番高窪がシュートを放つ。しかし、これは聖望DF4番原口・6番小島が体を張りギリギリのところで耐える。
 そして、この日再三に渡りロングスローを頬ってきた5番関のスローインから、押し込めば1点という状況になるも、集中した聖望学園の守備を崩すことは出来ない。

 最後まで緊迫した雰囲気の中、遂に終了のホイッスルがなる。
 思わず歓喜の声を上げる聖望イレブンとうな垂れる浦和南の選手達。

 残留をかけた熱き一戦を制したのは聖望学園。しかし、最後まで聖望のゴールに迫り続けた浦和南の気迫も見事だった。1年での復帰を期待したい。

(取材・文=石津大輝)