5日、第93回全国高校サッカー選手権の準々決勝が行われた。浦和駒場スタジアムの第1試合は、大阪代表の履正社と石川代表の星稜。共に2回戦から登場し、初戦はPK戦。履正社は続く3回戦では中津東に5対1で快勝。勢いを加速させて2年連続の準々決勝、昨年越えられなかった壁に挑む。一方の星稜は3回戦では粘る米子北を退けて3大会連続の準々決勝進出。監督不在のアクシデントも、昨年の悔しさを晴らすべく乗り越えてきた。

　前半はお互い静かな滑り出し。徐々に星稜がボールをキープし始めるが、攻め込んでいるのは履正社だった。20分過ぎには細かくパスをつなぎ星稜ゴールへ迫ると、牧野寛太がゴール正面からシュート。35分にはカウンターから波状攻撃を仕掛けるが、いずれも星稜DF陣が体でブロック。CKからのゴール前混戦で履正社に決定機が訪れるが、これは星稜GK・坂口璃久がセーブ。
　総合力のある両チームの戦いは前半を0対0で折り返す。

　後半に入っても、やや履正社のペース。星稜陣内に攻め込む時間が増えてくる。だが、星稜はこのまま黙って好きにされるようなチームではなかった。
　後半10分、左サイドからのクロスに飛び込んだ大田賢生が体で押し込みゴールネットを揺らし、星稜が先制。一瞬の隙を付くような鮮やかな得点に、履正社に傾きかけた流れが引き戻される。

　その後追いつきたい履正社は選手交代のカードを次々と切り、ベンチ一丸となって総力戦を挑むが、星稜ゴールをこじ開けることは出来ず。星稜が1対0で勝利した。

　1試合ごとに粘り強さを増しているチームは、果たして昨年の自分たちを越えられるだろうか。次の相手は日大藤沢。予定されている日にちは1月10日、準決勝の舞台はいよいよ埼玉スタジアム2002だ。