昨年12月30日に始まった第93回全国高校サッカー選手権も1月12日、遂に決勝戦を迎えた。決勝の舞台に残ったのは、石川代表の星稜と、群馬代表の前橋育英。星稜は昨年に続いての決勝戦。初戦となった2回戦、鹿児島城西戦をPKで勝ち上がるとその後も接戦を制し、準決勝では日大藤沢を相手に3対0と快勝。昨年の悔しさを晴らすべく決勝戦に向けて調子を上げてきたかのようだ。
一方の前橋育英は群馬県勢として初の決勝進出。初芝橋本戦、山梨学院高等学校戦を接戦の末勝ち抜くと、準々決勝の京都橘戦では攻撃陣が爆発し4対0と快勝。準決勝の流通経済大柏戦では、試合終了間際に追いつきPK戦の末勝ち上がる等、粘りと勢いを付け悲願の初優勝を狙う。
緊張感の漂う立ち上がり、序盤から積極的に攻撃を仕掛けるのは星稜。10分、バックパスが乱れるところを見逃さず素早く飛び出すとPA内で倒されPKを獲得。これを前川優太が決めて星稜が先制に成功する。
攻め手を緩めない星稜は19分、右サイド、角度のない所から杉原啓太がゴール左隅を狙うがわずかに外れる。
対する前橋育英は24分、ロングボールを受けた渡邉凌磨が間髪入れずにシュート。これは惜しくも外れるが、渡邉はその後も続けざまにシュートを放つ等、徐々に前への意識が出てくる。
その後はペースを握った星稜と、徐々に調子を上げようとする前橋育英の攻守の応酬。27分には星稜の杉原が強烈なミドルシュートを放つがサイドネット。その直後には混戦から前川がシュート。
前橋育英は30分、右サイドでボールを受けた坂元達裕がDFをかわしシュート。さらに守備から攻撃を素早く組み立て渡邉が連続で狙うも惜しくもゴール脇。前橋育英は攻勢を強めようと前へ出る。
しかし星稜の出足の速さの前にいまいち流れに乗れない前橋育英。44分、星稜は出足の早い守備から大田が狙うがゴールならず。星稜も掴んだ流れを放すまいと最後の最後まで気持ちを緩めない。
前半はこのまま1対0と星稜がリードをして終了。