決勝点を喜ぶ多摩大目黒の選手と応援団

 エンドが変わった後半。多摩大目黒は55分、CKにDF4武田一志(3年)が頭を合わせるもクロスバーに嫌われてしまう。一方国士舘もパスを回しながら敵陣地へ進入し、個人技で狭い局面を打破するなど見せ場を作る。75分、国士舘はFW9高橋遥久(3年)が左サイドからのクロスをゴール前中央で頭で合わせる。その直後には、ルーズボールを拾って浮き球をダイレクトボレー。一進一退の攻防は両者譲らずスコアレスのまま10分ハーフの延長戦へ。

 91分、多摩大目黒は退場者を出すアクシデントに見舞われる。数的不利となった多摩大目黒だったが、指揮官は2トップを維持。するとこの強気な姿勢を貫いた攻撃的な采配が見事に的中する。94分、FW10ヘンリー公太(2年)がロングボールからDFの背後に抜けたボールを拾い、相手GKを交わしてゴールに突き刺した。結局この1点が決勝点となり多摩大目黒が準々決勝に駒を進めた。

 接戦を制し準々決勝に駒を進めた多摩大目黒の遠藤雅貴監督は「自分たちのスタイルでしっかりボールを回していけば結果はついてくる。あとは今日の試合のような強気の姿勢を持って行きたいです」と次戦に向けて意気込みを語った。

(文・写真=田原豊)

▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選
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