後半も両者決め手に欠き、0-0のまま10分ハーフの延長戦に入る。正規の後半は攻めの形をつくれなかった東海大甲府だが、延長の前後半に1点ずつ奪った。

 決勝点は右25メートル付近でFKを獲得した前半7分だ。白須が質の高い鋭いボールを入れると、ニアサイドに飛び込んだ長身CB秋山愛翔(3年)が、ヘディングシュートをゴール右隅にたたき込んだ。

 さらに後半アディショナルタイムには、交代出場していたFW小尾峻真(3年)が左から軽やかなドリブルで持ち上がると、ペナルティーエリアで倒されてPKを獲得。キッカーのCB千野輝羅(3年)が確実に沈めて駄目を押した。

 就任1年目で代表権をつかんだ大石奨悟監督は、「(正規の)後半はあれだけの強風できつかったと思いますが、集中力を切らさずに頑張ってくれました」と持久戦に耐えたイレブンに賛辞を送った。

 初体験の関東大会に向けては、「自分たちのスタイルにこだわりながら、出るからには優勝を目指します」と意気込みを示した。         

(文・写真=河野正) 

▽令和6年度関東高校サッカー大会山梨予選
令和6年度関東高校サッカー大会山梨予選