前半は4金田の左足からのロングフィードや7笹原の仕掛けを起点に相手背後を狙う高知小津と、高知学芸中出身者を数多くそろえ、DFラインから細かいパスも含めたビルドアップで組み立てる高知学芸の構図に。互いの出方をうかがうような場面が多く、両チームともチャンスを作り切れず35分間が過ぎた印象だった。

 そんな試合のスコアが動いたのは後半8分、高知小津がカウンター気味に仕掛けたとこから左サイドに進出した2武内の左クロスに頭で合わせたのは10横谷。「連戦でやや疲れが出ていた」(福井真哉監督)高知学芸の一瞬生まれたスキを突いて先制点を奪った高知小津は、続く61分には9一色の侵入で奪ったPKを8山本が決めて2点目。さらに65分には7笹原の左クロスに反応した途中出場のMF15岡上晴瑠(2年)がファーストタッチで貴重な3点目を奪い勝負を決めた。

 それでも高知学芸は劣勢にあっても攻めの姿勢を失わず。69分に混戦から10濵﨑が1点を返すと、個々の高い技術や10濵﨑のスピードなどで最後まで高知小津に脅威を与えた。進学校故に選手権でどのくらいの3年生が残るかは未定であるが、高知県の頂点を狙える要素は十分あったと言ってよいだろう。

 かくして結果は3対1で高知小津が勝利。高知に勝った自信をしっかりつなげた彼らは、明徳義塾との決勝でも堅守速攻で強敵を倒しにいく。

  

(文・写真=編集部)

▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)高知予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)高知予選