帝京長岡 vs 日本文理

 エンドが変わった41分、日本文理はPKのチャンスを得ると、主将のDF赤坂和輝(3年)がしっかりと決めて1点差に詰め寄る。ただ、試合巧者の帝京長岡は慌てない。長短のパスを繋ぎながら前進すると、43分に新納が右サイドから鋭いシュート。これは日本文理GK森末壱晴(3年)が何とか防ぐが、これで得た左CKから下田蒼太朗(3年)がヘディングシュートを狙うなど、守りに入らず突き放しにかかる。

 50分。帝京長岡がとどめを刺す。ゴール前までドリブルで突き進む新納に並走した安野がこぼれ球に反応すると、最後は左足で冷静にゴールへ流し込んだ。その後はボール保持率を上げながら試合を締め、3年連続で決勝に駒を進めた。

 この日2得点をマークした安野は今予選通算7得点とした。「1点を返されても全員で落ち着いてゲームを進められた。2得点とも冷静に決めることができた。決勝でハットトリックを奪い、得点数を2桁にしたい」。今季は主戦場とするプレミアリーグWESTでも得点を量産する。「高いレベルを経験していて、(予選)は心に余裕を持ってプレーは出来ている。ただ、勘違いはしていない。泥臭さが自分の持ち味。攻撃の起点となり、守備でもチームを助けたい」と全力プレーを誓った。

 帝京長岡の古沢徹監督は「2-1にされてもバタバタせず3点目を取ってくれた。もう2、3点を奪うチャンスはあったのでそこを決め切る力をもっとつけていきたい。(決勝の)相手より若干だが時間はあるので、いい準備をして臨みたい」と快勝にも気を緩めなかった。

(文・写真=編集部)

▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)新潟予選
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