「少しちぐはぐになったので、立ち位置だったり狙い目の所を伝えた」と鵬学園の赤地信彦監督はハーフタイムに指示。すると試合は後半に入るといきなり動く。鵬学園は37分、中央で能勢のパスを山田が受けて再び能勢へ。能勢が中央でフリーとなり、思い切りよく右足でグラウンダーのシュートを放つと、これがゴールに吸い込まれた。リードを許した日章学園はすぐにMF11有働嵩常をピッチに投入。すると42分その有働が左から見事なクロスを上げ、それを吉崎が頭で合わせてすぐさま同点に追いつく。

 以降は1-1のまま膠着状態が続くも、鵬学園は迎えた70分+1分、中央でFW14山﨑雷太からのパスを受けたMF7高井智哉が左足で決めて再びリードを奪う。しかし、最後まで諦めない日章学園は70分+6分に同点ゴールと同じく、有働の左からのクロスをフリーとなっていた吉崎が右足で突き刺し、土壇場で同点に。「良いクロスが入って来て、先輩たちがボールを繋いでくれたから絶対に決めたかった」(吉崎)。試合はそのままPK戦へ。PK戦は鵬学園が3人外したのに対して、日章学園は全員が決めて3-1で勝利した。

 日章学園の原啓太監督は「トーナメントの初戦でチーム全体が硬かったです。同点ゴールもすぐに取れたので、いつ点を取れてもおかしくない状況でしたが決めきれず、このような形になり負けゲームを拾ったと思っています。守備がもろいので、明日は失点ゼロに拘って守備を修正したいと思います」とコメント。

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▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
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