翔凜 vs千葉明徳
2-2から10分ハーフの延長となり、それでも決着せず、ついにPK戦へ。先にけるのは翔凜だった。白根監督が自信をのぞかせたとおり、4人連続で成功。かたや、千葉明徳はひとり目のキッカーが枠を外したものの、その後3人がしっかり決め、望みをつないだ。
翔凜の5人目のPKキッカーが成功すれば、この時点で試合終了だったが、相手GKの冷静なセービングに合い、勝負のカギは次なる千葉明徳の5人目に委ねられた。成功したら、サドンデスに突入。が、しかし、無情にもボールはゴールの枠内をとらえられず、万事休す。この瞬間、翔凜の準々決勝進出が決まった。
千葉県のU-18リーグ2部に属する両チーム。今季の直接対決では、千葉明徳が2戦2勝と、分はよかった。大会は異なるとはいえ、翔凜がリベンジを果たす格好となった。
先手をとったのは翔凜だ。FW9柳優太(1年)のゴールで前半のうちにリードし、後半に右CKのチャンスからFW11荒木千晴也(3年)が追加点をゲット。刻々とタイムアップが近づくなか、ほぼ勝利を手中にしたかと思われたが、難敵の千葉明徳に意地を見せつけられる。後半終了間際の78、79分にFW10松本湧翔(2年)に連続ゴールを奪われた。
「(相手チームが前線の枚数を増やしてきたこともあって)終盤に4バックから5バックにして、試合を締めくくろうと考えましたが、守備のスライドのところがうまくいかず、失点してしまいました。そこは反省点ですが、全体を通してボールをつなぎながら攻めるという自分たちのいい面が出ていましたし、決めるべきところでしっかり決めていた。相手より走れたことも今日の勝因のひとつだと思います」(白根監督)
スピードとパワーに優れる千葉明徳を破り、次のラウンドにコマを進めた翔凜。10月27日、対するは優勝候補の一角、市立船橋だ。「千葉を代表するチーム。厳しい相手というのはわかっていますが、何とか一矢報いたい!」と、白根監督は言葉に力を込めた。
(文・写真=小室功)
▽第103回全国高校サッカー選手権千葉予選
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