中央学院 vs東京学館浦安
実は、攻撃一辺倒ではない。ボールを奪われるや否や、すぐさま奪い返す。攻撃から守備への切り替えが素早く、攻守一体となったサッカーが中央学院の重要なコンセプトでもある。
「相手をゴール前にクギ付けにしたいと思っています」(中央学院・浜田寛之監督)
目指すは、究極のハーフコートゲーム。4-1-4-1システムを基調にしているものの、後ろでどっしり構える2人のセンターバック以外の8人が入れ替わり立ち代わり攻撃に加わるので、相手は守備に追われるばかりだ。
県予選の決勝トーナメント3回戦で、中央学院と対峙した東京学館浦安も非常に苦しめられた。チーム一丸となって試合終了まで奮闘したが、なかなか勝機を見出せずにいた。
スコアレスで折り返した後半すぐに中央学院が先制する。左サイドからのFKのチャンスを生かし、FW9木村海翔(3年)がヘディングシュートを叩き込んだ。さらに、MF14森川莉玖(2年)のドリブルの仕掛けによって得たPKも木村が決め、リードを広げる。
試合終盤のダメ押しゴールは交代出場していたMF15安孫子司(2年)が攻撃の主軸であるMF10手塚柑汰(3年)からのスルーパスを受け、落ち着いて流し込んだ。
「前半はゴールを奪えませんでしたが、自分たちがここまで取り組んできたことをやり続けるだけなので、後半に向けて何かを変えるというわけではなく、やるべきこと徹底していく。そこが重要だと考えていました。むしろ、少し力が入りすぎていたかなと感じるので、相手の足を見ながらもっとゆっくりやるという意識が必要だったかもしれません」(浜田監督)
10月27日に行われる準々決勝の相手は、強豪の日体大柏だ。たとえ、どんなに分厚い壁であろうと、独自の中央学院のスタイルで打ち破る。その思考が変わることはない。
(文・写真=小室功)
▽第103回全国高校サッカー選手権千葉予選
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