河南 vs 大阪学院大高

 攻撃的な右サイドにFW20小川晴大、左サイドにMF11室田幸哉と2人の1年生を配置した大阪学院大高。序盤から左の室田が積極的に仕掛けチャンスを作る。すると17分、左でパスを受けた室田が「縦を警戒されていたので」とカットインで内に切り込むと、そのまま右足でゴール右にシュートを決めた。

 先制を許してしまった河南はその後も耐える時間が続く。それでもGK1野村琉人(3年)がファインセーブを見せ、0-1のまま前半も終盤へ。しかし、大阪学院大高は右の小川晴大の縦突破からPKを獲得。これをFW10寺田琉一(3年)がしっかり沈め追加点。1年生2人の活躍もあり大阪学院大高が2点リードで試合を折り返した。

 まずは1点返したい河南。43分にはDFの裏に抜けたFW9大賀悠生(3年)がシュート。これで獲得したCKの跳ね返りをDF16池田翔太朗(2年)がミドルシュート。攻勢に出た河南だったが、この連続シュートも実らず。逆に大阪学院大高が60分にMF14村崎隆豪(2年)の仕掛けから、最後は寺田が蹴り込み3点目。

河南 vs 大阪学院大高

 これで試合を決めた大阪学院大高はその後もFW18オカフォー仁ウィリアム(3年)とMF23時岡蓮(2年)が加点。5-0の快勝で中央トーナメント1回戦を突破した。

 見事な先制ゴールでチームを勝利に導いた室田は試合後「(直近の)1部リーグの試合でシュートをいっぱい打ったのに1本も決められなくて、そこから一週間練習してきていい形で決められてよかった」と安堵。1年生で初めての選手権という事で、初めは緊張していたという室田だったが、ゴールも決められたことで、その後は伸び伸びとプレー。自身の能力を存分に発揮した。

 小野原明男も「スーパールーキー」と期待する室田。千里丘FC時代は中盤やSBを主戦場にしていたが、「監督やコーチからも、(ボールを)持ったら仕掛けろと言ってくれているので」と花形のWGで11番を背負い躍動した。

 そんな室谷に今大会の目標を聞けば「もちろん大阪で優勝して全国に出たい」とキッパリ。今後もこの"スーパールーキー"の活躍に注目だ。

 中央トーナメント2回戦に進出した大阪学院大高の次戦の相手は、公立校ながらこの日、プリンス勢の金光大阪を破った摂津に決まった。

(文・写真=会田健司)

▽第103回全国高校サッカー選手権大阪予選
第103回全国高校サッカー選手権大阪予選