すると40+1分、成城学園は左サイドで「何とかしなきゃいけないなと思って、何か一瞬のひらめきがあって、空いていた相手のボランチとSBの間に入って行った」。MF8大重宙之が FW10近藤祐成のリターンパスを落ち着いてゴールに運び逆転に成功、前半をリードして折り返す。

 「よくひっくり返してきた」とハーフタイムにまずは選手を労った蔵森監督は「向こうは信頼している9番に合わせてくる。無理に競り合わずにしっかり予測して、セカンドを拾って繋いで行こう」と指示。するとこの言葉に応えるように前半とは見違えるチームに変身した成城学園は最初の10分を安定した守備で乗り切ると、奪ったボールで鋭くカウンターを仕掛ける。61分にはDF4木原世睦が鋭い出足からボールをカット、一気に前線までドリブルで駆け上がりチームに勢いをつける。

 結局、追加点こそ奪えなかったものの、その後も創価に決定的なチャンスを作らせなかった成城学園がそのまま逃げ切り、3回戦進出を勝ち取った。

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▽第103回全国高校サッカー選手権東京予選
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