浜松工 vs 藤枝明誠

 後半になり、攻勢を続ける藤枝明誠は19分FW13水上大和(3年)のパスを受けたMF7平井が左足で決め、チーム4点目。25分には右サイドMF9キング栄志(3年)の折り返しにDF4早川銀汰(3年)が決め、5点目。さらに35分にはCKの流れからふたたびDF4早川が決め、チーム6点目となった。

 公式戦初のハットトリックに「気持ちいいですね」と話したMF7平井。初戦の完勝に「ことしのインターハイ予選の初戦(2回戦・富士東 0-1)で負けてしまったので、今回はみんなで集中してやっていこうと話しました。そのことが結果に結びつきました」とひと安心の様子。「試合の入りが悪かったですが、ハットトリックできたので」と自己評価80点をつけた。

 また目の覚めるようなミドルシュートを決めたMF16波多野。日頃の自主トレが実った見事なゴールだった。「前半は初戦という緊張感のなか、声を掛け合いながら良い雰囲気で折り返せました」と話す一方、課題も。「藤枝明誠の攻撃は長短のパスを使って、ゴールにつなげるのがコンセプト。前半は長いパスが多かった分、もっとゴールにつながる攻撃ができればよかった。もう少しゴールできたと思います」と6得点に満足していない。

 大量得点。無失点。初戦突破にも藤枝明誠・松本安司監督は「勝てたことは良かったですが合格点をあげられない試合」と表情は曇っていた。

 その理由は強度やプレースピードなどプリンスリーグ東海との違い。守りを固める浜松工は失点しても、必要以上に前に出てこなかったことで本来、やりたかったサッカーをうまく表現できなかったことにある。

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▽第103回全国高校サッカー選手権静岡予選
第103回全国高校サッカー選手権静岡予選