飛龍 vs 藤枝東

 MF10丹羽、GK17吉川、MF24橋本、そしてDF4 秋山が躍動したが忘れていけないのは左サイドバックのDF5 高原伸ノ介(2年)の存在。得意のロングスローを買われての先発起用に見事応えた。くしくも1点目はこの試合最初のロングスローから。「試合にむけ、練習しましたが、まさか入るとは思いませんでした。ただただ嬉しかったです」と驚きと喜びをもって振り返った。100分間のなか、DF5 高原は20本、いや30本近く、投げているだろうか。

 「きょうは特に投げたと思います。最後、足がつりましたが、背中が一番つらいです」と明かしたDF5高原は「持ち味はロングスローと元気の良さ。ドリブルやクロスでは貢献できないので、とにかく声出して走って、戦う部分で貢献できればとプレーしています」という心意気が良い。髪をなびかせ、プレーする選手が多いなか、いまどき珍しいスキンヘッド(五厘刈り)。聞けば、ことしの5月あたりから始め、いまは試合前や学校行事の前にも手入れをしているそうだ。また髪型とロングスローから青森山田・小沼蒼珠選手をリスペクトしている。「‘静岡の小沼’になれれば」とDF5高原。応援に来た家族の前で戦う姿を見せた。

 ベスト4進出を決めた飛龍の次の相手は静岡学園。菊川監督は「めちゃめちゃ強い相手。もうワンランクあがってくる相手。最高の舞台でやれるので、勝っても負けてもベストゲームの更新したい」と抱負を語った。

(文・写真=佐藤亮太)

▽第103回全国高校サッカー選手権静岡予選
第103回全国高校サッカー選手権静岡予選