その言葉通り、後半開始からは相手の攻撃を受けてしまった生駒。法隆寺国際が選手間の距離を修正し、テンポよくボールを動かし始めると、自陣内に押し込まれる展開が増え始める。ただここでずるずると後手に回らないのが、近年県内で結果を残している生駒のしたたかさ。昨年の決勝を経験している選手も多く残る中、冷静に試合を運ぶと、後半17分にはスペースに抜け出した交代出場のMF大下美智(2年)が、GKとの1対1を制して追加点。後半23分にはゴール正面から片山が思い切りのいいシュートを決めて、ダメ押しの4点目を奪った。最後は法隆寺国際が意地の猛攻を見せるも、要所で球際の強さを見せた生駒が守り切り、昨冬の選手権、今夏の総体に続き、3季連続となる決勝の舞台へたどり着いた。
夏の総体予選では、5試合1失点。決勝でも奈良育英の強力攻撃陣を相手に無失点と、県内では鉄壁を売りにしていた生駒だったが、今予選では2試合連続で失点。この日は大会初のクリーンシートを達成したものの、守備の要・久保田は「今日も良い守備はできなかった。組織として守れなかったです」と反省を口にした。古田監督も「最後の所は身体を張って守れているが、その前のところのDFが緩い」と、中盤における守備面の連動性を課題にあげた。
全国の大舞台での経験を糧にする。今夏の全国高校総体本戦では、初戦で強豪・青森山田を相手に0-3で敗戦。久保田は「やってみると全然違いました。フィジカルとか技術も高かった」と、レベルの高さを痛感したが、「それでもDF陣としてはやれるなという手ごたえはありました」と収穫も口にした。
▽第103回全国高校サッカー選手権奈良予選
第103回全国高校サッカー選手権奈良予選