佐野日大 vs 國學院栃木

 手応えを口にした指揮官にとって、監督業は今回が初めて。右も左も分からず、苦労も多かった。そうしたなかで参考にしたのが恩師でもある西野朗氏だ。G大阪に所属していた時に最もお世話になった名将で、サッカーのスタイルもマネジメントでも過去のことを思い出しながら今の自分に生かしている。

 「ガンバで攻撃的なスタイルを貫いてきたので、そこは自分も継承している。國學院栃木のサッカーとしてブラさずにやっていこうと思っています。ただ、技術だけあればいいわけではないので、プラスアルファで厳しさも求めていきたい」

 「西野さんは一番僕の中で影響を受けた人。言葉数は多くないんですけど(笑)。今の自分とはまだ遠い存在ですけど、あの人が一言話すだけで多くのことが動いていく。僕はまだその一言の力、影響力がまだまだないので、いろんなアプローチはしていかないと、西野さんが描いていた領域まではいけないと思う。そこはすごく参考にしながら、選手との距離は気を付けています」

 偉大なる指揮官の背中を追い、スタートさせた指導者としてのキャリア。まだ志は道半ばだ。16日に行なわれる矢板中央との大一番を制し、更なる一歩を踏み出せるか。新米指揮官の挑戦はまだ始まったばかりだ。


▽第103回全国高校サッカー選手権栃木予選
第103回全国高校サッカー選手権栃木予選