1点ビハインドで後半を迎えた畝傍はMF10田村心ノ助(2年)が持ち前のキープ力を生かしチャンスを作る。それでも相手に決定機を作らせなかった関西学院。DF4岩岸幸楽(3年)が最終ラインでビルドアップの起点になると、正確なロングボールも使いながら相手を揺さぶる。左サイドからはMF31時澤瑛大、右サイドからは途中出場のMF6佐野拓磨(3年)が積極的に攻撃を仕掛けた。

 すると67分、関西学院はバイタルエリアでボールを受けた下田が、ドリブルでボックス内に侵入すると、ターンで相手DFを剥がしながら左足で豪快にネットに突き刺した。下田のこの日2点目となるゴールで畝傍を突き放した関西学院は、その後も上手くコントロールしながら時間の針を進め、逃げ切りに成功。2-0で勝利を飾った。

 「いつもあんな上手くいかないですけど、決められてめちゃくちゃ嬉しかったです」と2点目のゴールを振り返ったのはFW下田。「最初は(緊張で)いつもはしないミスが出てて、僕自身も焦っていたんですけど、徐々にみんな応援だったりにも慣れてきて、いつも通りボールを回しながら時間を作りながら出来ていたので、最終的には良いゲームができた」と緊張でミスが出たものの上手く立て直せたと試合を振り返った。

 岡本監督は「2位から(選手権が終わったところからリーグ戦で)逆転優勝して、1位でここに来れたので、気持ちも乗ってきている。選手権でモチベーションが下がったところはあったんですけど、切り替えて良い形で入れました」と手応えを口にし、「しっかり疲労をとって、やれることをしっかり準備をして昇格に向けて頑張りたい」と決定戦を見据えた。

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