まずは正則学園。後半開始早々、9番のスルーパスに反応した10番・行木勇人が中央を抜け出しゴールネットを揺らすがこれはオフサイドの判定で得点は認められず。それでも後半も慌ただしい試合展開が予想されるファーストプレーであった。するとその直後暁星高等学校が待望の同点ゴールを決める。47分、左からクロスを上げると中央に飛び込んだ14番・宮川大史には合わなかったものの、ファーサイドで11番・中舘智が押し込みようやく試合を振り出しに戻した。

 ここまで両チームの攻撃力の爆発とともに、DFの脆さを露呈した両チーム。試合はこのまま終わらない。攻守が目まぐるしく入れ替わる展開の中迎えた58分、正則学園は中央、ゴールからやや離れた位置でFKを獲得するとボールの下には7番と10番・行木勇人。審判の笛とともに7番が少し右へ流したボールを10番・行木勇人が右足一線。ややぶれた様にも見えたシュートをGKは止められず、正則学園が貴重な勝ち越しゴールを決めた。

 同点ゴールを目指す暁星高等学校が比較的攻撃的に試合を展開し、正則学園がしっかりとした守備から速攻を狙うスタイルで時間が進んでいく。73分には暁星高等学校にビックチャンス。右から7番の低いクロスがゴール前に入ると、ペナルティエリア内フリーで待っていた途中出場12番が右足で合わせるも、バーを越えて惜しくも同点ゴールとはならなかった。

 その後、正則学園DFの奮闘もあって時間だけが刻一刻と過ぎ、このまま試合終了かと思われた暁星高等学校のラストワンプレー。右サイドのスローインからゴール前混戦となったところを16番・青木大高が押し込み、チームを救う執念の同点ゴール。最後の最後で暁星高等学校が粘りを見せて再び追いついた。

 この暁星高等学校の同点ゴールが決まったところで試合終了の笛。4対4の引き分けとなったこの試合は、正則学園にとっては勝ち点2を失い、暁星高等学校にとっては勝ち点1を拾った形での幕切れとなった。