後半が始まり、初めのチャンスを掴んだのは駿台学園。FW9番がボールをカットし個人で仕掛けるも、これは成立学園DFに抑えられる。後半3分、駿台学園はここまでで一番のチャンスを迎える。FW10番の巧みなボールキープから成立学園DFはボールをこぼす、こぼれ球に抜け出したMF11番がシュートを放つがこれはバーを直撃。ツートップに加え左MF11番も高い位置からボールを取りに行っている。

 ピンチを逃れた成立学園は次第に落ち着きを取り戻す。GKもボールポゼッションに参加し、前半にも増しゲームを優位に進める。後半からピッチに立つ13番と20番ともにアジリティーと技術を兼ね備えゲームを安定させていた。「変えろ」「シンプルに」等ボールを小気味良く回す事を指示する成立学園監督に対し、「(DFを)閉めろ、閉めろ」とより強力なブロックを敷く事で対応する駿台学園監督。

 そんな中少しずつゲームが動き始める。後半19分、成立学園がDF2番、MF20番鈴木龍之介と繋ぎFW9番が右サイドを鋭くえぐりクロス。これはキーパーのセーブに合う。これを機に成立学園は右サイドの連携からサイドバック2番が精力的に仕掛けるようになる。

 しかし、後半30分、逆に攻めあがった同サイドから駿台学園DF2番がドリブルで1対1を仕掛け、シュートを放つ。これはゴールにはならないも、成立学園の攻めあがった右サイドを狙い始める。

 ここから成立学園の右サイド、駿台学園の左サイドでは表裏一体の攻防が続き激戦と化していく。

 そんな中、ついに均衡を破ったのは成立学園。後半34分MF20番鈴木龍之介のスルーパスからサイドを駆け上がったDF2番が絶妙なクロス。これをMF13番長田一宏が合わせ遂に待望の1点目を決める。

 追う展開となった駿台学園も負けじと攻撃を仕掛ける。後半39分、FW9番が強烈なシュートを放ちスタジアムがどよめく。しかし、これも惜しくもゴールにはならず。

 最後まで諦めない姿勢を貫く駿台学園に対し、攻撃の手を緩めない成立学園。後半ロスタイム1分MF20番鈴木龍之介のスルーパスのスルーパスに抜け出し、MF13番がシュートを放つ。一回はゴールキーパーが気合で防ぐが、成立学園20番MF鈴木龍之介がダメ出しの2点目を決める。

 常にボールを保持しながら攻撃を組み立てる成立学園の中で、何度も右サイドを駆け上がる成立学園DF2番は見事ゴールにもからみMVP級の活躍を見せていた。組織だった守備から、相手の攻めあがった右サイドに的確なカウンターを繰り返した駿台だったが、この日は一歩及ばす。非常に見ごたえのある試合を成立学園が2-0で制した。

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