7分にも前方で競り合ったボールのこぼれ球をMF17山本翼(2年)が拾って、流通経済大柏DFの裏に配球。岩﨑が抜け出そうとしたが、廣瀬のカバーリングに阻まれた。

「大津はシュートを打たせてくれない」と榎本監督が振り返った流通経済大柏はリスタートに活路を見出し、10分には右サイドからMF4島谷義進(3年)が放り込んだロングスローのこぼれ球を上田が狙ったが、味方に当たって枠の外。11分にはPA前でFW19オゲデベ有規(3年)が倒され得たFKをDF6増田大空(3年)が直接狙ったが、わずかに枠を逸れた。

大津 vs 流通経済大柏

 互いに譲らず迎えたPK戦でも拮抗した展開は続き、ともに8人目まで成功。迎えた9人目は先攻の大津がゴールネットを揺らしたのに対し、後攻の流通経済大柏のキックは枠を捉えることができず、勝敗が決した。昨年度のリベンジを果たした村上慶は「流経に勝つことで自分たちが先輩よりも強いと示すことができた」と笑顔を見せたが、戦いはもう1試合続く。

「先輩たちが去年付けた1個の星に、もう1個付けることが今の目標。自分たちの代でもう1個付けることができるように、最高の形で準備して良いゲームができたらと思っています」。村上慶が意気込むように狙うは昨年のプレミアリーグファイナルに続く、2度目の日本一だ。

(文=森田将義 写真=矢島公彦)

▽令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
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