ハーフタイム。四国学院大学香川西・大浦恭敬監督が出した指示は実に単純明快であった。「もっと速くサイドチェンジして、サイドを使って攻めていこう」。かくして後半、右から西村宙(2年)、左からは本田功輝(2年)のドリブルを軸にサイドから攻勢をかける迎えた17分、左SB林 凌雅(2年)の左クロスをFW高木が流したところにいたのは 「相手DFがサイドに寄った真ん中を狙っていた。狙い通りです」の小林の頭。試合を大きく動かす先制点は四国学院大香川西にもたらされ、続く21分には西村宙が得たPKをボランチ蟹田悠平(3年)が決めて2対0。
終盤はパワープレーで押し込んだ寒川の気迫に押され、FW大岩 蓮(2年)のゴールで1点を許したものの、4分のアディショナルタイムを守り切った四国学院大香川西はついに5年ぶり、歓喜のホイッスルを聞いた。
「新人戦のころはチームがバラバラだったが、厳しいことを言い合って勝つことができた。インターハイではもう2回りくらい大きくして、チームの目標である全国ベスト4を目指してがんばりたい」主将のDF飛田 竣吾(3年)の総括通り、彼らの目指す場所はここではない。新人戦決勝戦リベンジの先にある「全国で通用する四国学院大学香川西の再来へ。その作業は24時間、公私問わず続いていく。
(文・写真 寺下友徳)