健闘を称えあう主将タビナス

 その直後の23分には、またもやDFタビナスがクロス。ゴール前のヘディングの競り合いからこぼれたボールに対し、走り込んだFW倉持快が蹴り込んで2点目。桐光学園は着々とリードを広げていく。MF浦田韻を中心に反撃したい座間だが、桐光学園の厳しいチェックをなかなかかいくぐることができない。35分にはFW西内明活にスルーパスが出るが、桐光学園DFがクリア。その直後のスローインではロングスローからのこぼれ球を拾ったDF廣瀬亮がミドルシュートを放つがきちんと当たらずゴールを外してしまった。

 ゲームを支配している桐光学園は38分、ゴール前の壁パスからMF佐藤太一がシュート。ボールはゴールの右隅へ飛んでいくがGK渡邉がなんとか触って枠の外へ弾き、これ以上の追加点を許すことなく前半は2対0で終了した。

 後半、キックオフ直後は座間がボールを激しくチェイスし戦う気持ちを見せる。2分には左サイドから廣瀬がクロスを上げるも、合わせることはできず。

すると、桐光学園はこの座間のプレスにもすぐに対応。ポゼッションを取り戻すと、10分。右サイドのスペースに出したパスにFW西川が反応。ゴールライン際まで持ち込むと、追いすがるDFを切り返し一発でかわし、中央へラストパス。これを倉持が確実に決めて3対0。倉持は、この試合2点目のゴールとなった。

 その後も試合は桐光学園ペース。34分にはMF佐藤が左サイドのスペースに抜け出してボールを受けると、追い越してきたDFタビナスがペナルティエリア内へ進路を取り、パスを受けてそのままシュート。ボールは外側のネットにはずれたが、積極的な攻撃参加は終盤まで続いた。

 最後はセンターライン付近でFKを得た座間が、ロングボールをゴール前へ送るが、桐光学園のセレッソ大阪内定のGK茂木秀が身長195cmの高さを活かしてしっかりとキャッチし試合終了。桐光学園が攻守に隙のないプレーを見せて3対0で座間を破り、2年連続となる選手権の本大会出場に王手をかけた。

(文・写真 大平明)