駒澤大学高等学校vs東京朝鮮中高級学校

 ゲームが再開しても駒澤大学高等学校の前線からのプレスに苦しむ東京朝鮮中高級学校。10番リャンへとボールを繋ぐことができず攻撃の糸口を見つけられない。駒澤大学高等学校は相手エースを孤立させて尚且つ両サイドMFの8番栗原信一郎と9番長井虎之介の縦への突破を生かし再三再度からチャンスを演出する。ゲーム中盤も流れはかわらず駒澤大学高等学校の土俵で進むが終盤に入り東京朝鮮中高級学校もチャンスを作る。31分に8番リ・トンソンが個人技でDF2人を置き去りにすると9番チョン・リョンホへ。チョン・リョンホがシュートを放つが駒澤大学高等学校のDFにブロックされ同点とはならず。更に36分、GKからのロングボールを8番リ・トンソンがヘディングで逸らすと9番チョン・リョンホの足元へ。寄せてきたDFをよく見ていたチョン・リョンホはボールを触らずスルーしてPA内にいる11番カン・ガンホへ。シュートを狙うがまたしても駒澤大学高等学校DFが体を投げ出しブロック。ギリギリの戦いが続く。

 駒澤大学高等学校は38分に左サイドでボールを受けた10番菊地が対峙する相手を抜き去りGKとDFの間に速いクロスを中央へ。味方には紙一重で合わなかったが、ゴールを脅かす。続く40分、またしても左サイドから。今度は9番長井が相手のSBの裏のスペースで走り込みながらボールを受ける。フリーでクロスをあげると相手との駆け引きで勝った11番影山がDFの前でボールを合わせ終了間際に貴重な追加点を奪う。前半は駒澤大学高等学校が2-0のリードで折り返す。

 なんとか後半追い付きたい東京朝鮮中高級学校は10分に10番リャン・ヒョンジュが右サイドを突破し18番ピョン・ヨンジュにクロスを合わせるもシュートは枠の外へ。リャン・ヒョンジュが徐々に攻撃に絡み厚みを持たせるも駒澤大学高等学校のDFが立ちはだかる。一方、20分、23分に駒澤大学高等学校もチャンスを迎えるがゴールには至らない。しかし続く26分にまたしても駒澤大学高等学校。右CKからクリアされたボールはバイタリエリアで待つ7番西田が拾う。西田が放ったシュートはPA内で待つDF2番高橋勇夢の足元へ転がると、高橋が落ち着いて沈め追加点。苦しくなった東京朝鮮中高級学校も決して諦めず追いすがるが35分にも9番長井のビューティフルゴールが決まり万事休す。

 白熱したゲーム内容とスコアは比例せず駒澤大学高等学校が4-0で快勝で決勝へと駒を進め、東京朝鮮中高級学校の冬への挑戦はここで幕を閉じ駒澤大学高等学校へと託す結果となった。

(文・写真 佐々木竜太)