喜びを爆発させる浦和南イレブン

 後半も開始直後は互角に見えたが、8分。浦和南はコーナーキックのチャンスを得ると、MF江原が蹴ったボールはゴール正面にポジションを取ったFW高窪の頭にドンピシャで合い、ゴールイン。浦和南が1対1の同点に追い付いた。勢いに乗る浦和南は、早いタイミングでDFの裏側を狙う攻撃を見せ、11分にはFW直野が左サイドからDFとGKの間へ放り込みMF江原が走り込むが、ペナルティエリアの外まで飛び出したGK山田がヘディングでクリア。18分にもMF駒崎が左サイドからDFラインの裏へ抜け出すが、中央のFW直野の前で聖望学園のDFが足を出してクリアしシュートは許さない。

 そして、試合は同点のまま10分ハーフの延長戦へ。聖望学園は後半途中から、ファイナルサードへのパスやFWへのスルーパスがことごとく浦和南にカットされていたため、ロングパスを使ってDFを前だけに集中させず後ろにも走らせて隙を狙うように戦術を変更。延長前半4分にはFW山村がクロスから、こぼれ球を途中出場のFW竹間亮太が拾ってゴールほぼ正面からシュートするがゴールの左へ。さらに6分、9分にはFW髙木が立て続けにシュート。10分には右サイドの角度がない位置からから、またもや竹間がシュートを放つが外側のネットで得点することができない。

 延長後半は浦和南が5分、8分、そしてアディショナルタイムと3度もコーナーキックを得たが、どれもシュートまでは至らず。結局、試合はPK戦にまでもつれこんだ。

 PK戦は両チームとも5人目までは全員が成功。6人目は、浦和南が途中出場のFW仁平大輔がゴール左下に決めたのに対し、聖望学園は失敗。PK戦もサドンデスまで持ち込まれた熱戦は浦和南に軍配が上がった。

(文・写真 大平明)