立ち上がり、均衡を破ったのはヴィッセル神戸U-18。前半18分、2番DF前川智敬が右から入れたロングスローを20番DF右田楓がニアですらし、ゴールキーパー前に走り込んだ11番FW泉柊椰が頭で合わせて先制ゴールに成功、1-0とする。立て続けに同33分、背後に抜け出た13番FW佐々木大樹が後ろから倒されPKを獲得。自ら右隅へ落ち着いて決め追加点、2-0とする。

 2-0で前半を終えると後半、息を吹き返したのはFC東京U-18。後半1分、ペナルティエリア左でキープした18番MF品田愛斗が倒されるとPKの判定。反撃の狼煙を上げる一撃を18番MF品田愛斗が叩き込み1-2とする。同8分FC東京U-18、後半から投入された24番DF草住晃之介が左サイドを突破し上げたクロスをファーで待っていた13番FW吉田和拓が滑り込みながらつめて2-2、ついに同点に追い付く。その後はヴィッセル神戸U-18も反撃に転じるがお互いゴールが奪えず、試合は10分ハーフの延長戦へ突入。

 ゴールが生まれたのは延長前半終了間際の10分。それまでプレスキッカーを務めた18番MF品田愛斗に代わり、後半開始からピッチに立った5番DF岡庭愁人が上げた右コーナーキックは、中央でフリーになった4番DF長谷川光基のもとへドンピシャリ。打点の高いヘディングを叩きつけ3-2とし、FC東京U-18が逆転に成功。延長後半はFC東京U-18が前線でボールをキープするなどアドバンテージを活かした展開。ヴィッセル神戸U-18もセットプレーからチャンスを作るもゴールネットを揺らすには至らず。試合はこのまま終了し、FC東京U-18が初の栄冠を手にした。

 

(文・甲斐雅人/写真・金澤涼雅)