後半も立ち上がりから仕掛ける帝京。後半5分、右サイドからのクロスを20番FW赤井裕貴がヘディングで合わせるもゴール左にそれる。対する、國學院久我山はセットプレーからチャンスを作る。同14分、右コーナーキックは帝京ゴールキーパーの頭上を越えファーで合わせるも、無情にもボールはポストに当たりノーゴール。同19分、またしても右コーナーキックからチャンスを作る。14番MF三富嵩大から蹴り出されたボールはニアに走り込んだ5番DF竹浪良威にドンピシャリ。ニアに叩き込み1-1の同点とする。

 さらに、後半27分、三度、國學院久我山の右コーナーキック。18番FW鵜生川治臣が中央で合わせ國學院久我山が逆転に成功する。直後の同30分、帝京のビッグチャンス。センターサークル付近で得たフリーキックをゴール前へ。こぼれ球に反応したのは帝京。右サイドから放たれたシュートは國學院久我山ゴールキーパーがシュートストップ。國學院久我山ディフェンダーも身体を投げ出しブロックするも、最後は13番MF菅原光義が押しみ帝京が同点とする。

 そして試合はいよいよクライマックスへ。2-2で迎えた後半35分、國學院久我山がゴール正面、距離は25.6メートルの位置からフリーキックを獲得。コーナーキックからこの日2アシストの14番MF三富嵩大がボールをセット。放たれたボールは壁の右を抜けゴール右隅に吸い込まれ、再度逆転に成功し3-2とする。終了間際にはハンドによりPKを獲得した國學院久我山だったが、これは帝京1番GK白井貴之がファインセーブ。試合はこのまま終了し、國學院久我山が3-2で勝利。関東大会予選で悔し涙を飲んだ国学院久我山が、全国の舞台へ王手を掛けた。全国まであと1つに迫った國學院久我山は3年連続での全国総体出場を狙う関東一と6月24日に対戦する。

(文・写真 甲斐雅人)