チア・ブラスバンドなど大応援団を従えて挑んだ埼玉栄だったが、なかなか攻撃の糸口をつかむことができない。昌平ゴールへ近づくにつれ味方の距離が遠く孤立し、ミスやボールロストが目立つ。一方、昌平は1トップ9番FW佐相壱明が前線で起点となり、幾度となくボールを収め攻撃の中心を担いチャンスを作る。そして、このまま前半終了かと思われた40分、昌平が追い打ちを掛ける。右サイドで得たFKを8番MF原田虹輝が中央へ入れると、一度弾かれるもこぼれ球を7番MF山下勇希が押し込み追加点を挙げリードを2点に広げる。そして、このまま、前半は2-0と昌平リードで折り返す。

 後半、埼玉栄もサイドを起点に反撃へ転じるがゴールネットを揺らすには至らず。逆に3点目も昌平へ。後半21分の昌平は中央を崩し右へ展開、折り返しを中で待っていた10番MF渋屋航平がダイレクトシュートを突き刺し3-0とリードを広げる。終盤、攻勢を強める埼玉栄だったが昌平DF陣の前に最後までゴールネットを揺らすことが出来ず。試合はこのまま終了し、昌平が準決勝へ駒を進めた。

( 文・写真 甲斐雅人)