スコアレスで迎えた後半もロングボールによる攻防が続く。44分、早稲田実業はFW奥野立己がゴール前左45度の位置から左足を振り抜けば、3分後の47分にはMF金田佑耶のCKからニアサイドへ飛び込んだDF農塚統太がヘッド。何度も好機を迎えるがゴールネットを揺らすまでには至らない。
2015年 高校サッカー総体(インターハイ)東京都
東海大菅生もポジションの入れ替えから打開を図る。1、5列目の位置で奮闘していたMF三平涼平と、ボランチのMF小岩井亮を状況に応じてチェンジ。ロングボール供給後のセカンドボール収拾率を高める狙いも覗えた。67分には、GK細川優志のフィードからMF大関倖弥、FW氏家健太と右サイドへと繋ぎ、最後はMF小岩井亮が狙い澄ましたシュートを放つが、早稲田実業GK紫竹隼也の好セーブに阻まれる。
スコアレスの状況は続く。互いに体力の消耗も目立ちここからは気力の勝負。延長戦突入も意識した中で白熱した攻防が繰り広げられた。
79分には早稲田実業。DFラインのロングフィードから、この日何度もシュートチャンスを演出してきたMF藤沢和也が左サイドゴール前へと抜け出しビックチャンス。しかし、放たれたシュートは僅かにファーポストをかすめゴールならず。試合は結局80分間での決着は許されず、10分ハーフの延長戦へと突入した。
100分間に及ぶ激闘の決着は延長戦前半開始早々訪れる。歓喜は早稲田実業。左サイドで得たCKから最後はMF山口剛輝が打点の高いヘディングシュートを叩き込み、待望の先制点奪取に成功した。
その後、1点を追う東海大菅生が反撃を繰り出すも、早稲田実業が虎の子の一点をも守り切る形で試合終了。1対0、早稲田実業が競り勝って2回戦進出を決めている。
(取材・文=金子 侑史)
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