「本当だったら、後数分で勝てたゲームを追い付かれた。その分、気持ち的に落ちてしまうところがあるのですが、(延長戦に入るにあたって)しっかりと切り替えさせて、延長戦に入ることができたと思う」と森重潤也監督が話すように、東福岡は精神的には難しい状況になってしまった。しかし、延長戦に向けて集中力を再度高め直すと、無失点で抑えPK戦へと持ち込んだ。
その結果が、先行の東福岡は6人全員が成功させてみせると、市立船橋が6人目がポストに当ててしまい勝負あり。この瞬間に東福岡の連覇が決定。「最後は1人1人の勝ちたいという意地もないといけないし、追い付かれてからももう1回頑張ろうということで、みんなの目も輝いていた。最後は気持ちが相手より上回っていたのかなと思います」(森重監督)というほんの少しばかり、市立船橋を気持ちで上回った『赤い彗星』が通算3度目の夏の王者に輝いた。
(取材・文・写真 松尾祐希)